2009年4月6日月曜日

A Decrease in Anandamide Signaling Contributes to the Maintenance of Cutaneous Mechanical Hyperalgesia in a Model of Bone Cancer Pain

The Journal of Neuroscience, October 29, 2008, 28(44):11141-11152
内因性カンナビノイドには強い鎮痛作用がありますが、その一種アナンダミドを分解する酵素の活性が変化して痛覚過敏が生じることを示した論文です。
これまでの研究から、「痛覚過敏が発症していない状態でカンナビノイドを投与しても鎮痛効果は低く、逆にカンナビノイド受容体CB1の拮抗薬を投与すると強い痛みがおきる」ことが知られていました。このことは、内因性カンナビノイドが常にCB1受容体に働きかけて、末梢神経が過敏になりすぎることを防ぐ、ブレーキの役割を果たしていることを示唆します。
そうすると、「何らかの要因で痛覚過敏が起きるのは、内因性のカンナビノイドシステムが破綻するからじゃないの?」という仮説が設定されるわけで、今回の研究によって「少なくともbone cancer painではそのとおり」ということが証明されたわけです。
FAAHはアナンダミドを分解する酵素ですが、今回の研究で興味深いのは皮膚末梢におけるFAAHの活性がDRGにおけるそれとパラレルになっていて、おそらくは一次知覚神経に存在するFAAHが皮膚組織のアナンダミド量を決定していると考えられることです。
ちなみに、ごく最近ですが一次知覚神経におけるFAAHの発現分布について調べた論文がでましたので興味があればこちらもどうぞ。

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