2009年4月5日日曜日

Increased nerve growth factor after rat plantar incision contributes to guarding behavior and heat hyperalgesia.

Pain. 2005 Sep;117(1-2):68-76.
術後痛の基礎研究では大御所のDr. Brennanのラボから
炎症性疼痛では、局所組織の炎症→皮膚組織のNGFが増加→末梢神経感作→痛覚過敏
というストーリーが知られていたけど、これを術後痛モデルに当てはめた研究です。
NGFの発現量は術後痛で増加して、抗NGF抗体の投与は術後痛を軽減する(ただし効果は自発痛=guarding behavior>heat hyperalgesia>mechanical allodynia)。NGFはC線維を持つDRGニューロンを活性化させることで痛覚過敏に貢献しているらしい。
少し古い論文ですが術後痛と一次知覚神経、すわなちDRGの関係を論じたものはあまり多くないので挙げてみました。
術後痛に対するNGFの貢献が大きいことは確かだと思うのですが、同時に幾つかの疑問もあります。
例えば、いわゆる炎症性疼痛ではNGFがTRPV1の発現量の増加をさせてheat hyperalgesiaを起こすと考えられていますが、術後痛ではTRPV1の発現は増えません。これは術後痛ではNGFの発現量が炎症性疼痛モデルより低いからでしょうか?だとすると、術後疼痛のメインプレーヤーは何か他のものである可能性もあるんじゃないかとか考えてしまいます。

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