2009年4月15日水曜日

p38 MAPK Activation by NGF in Primary Sensory Neurons after Inflammation Increases TRPV1 Levels and Maintains Heat Hyperalgesia

Neuron 2002 26: 57-68
半ば古典?ですが、DRGニューロンの組織学的変化が痛覚過敏をうながすことを示した初期の論文です。痛覚過敏のメカニズムとして、Central sensitization-脊髄後角(とより上位中枢)におけるプロセシングの変化とPeripheral sensitization-末梢神経における変化の2つが想定されるわけですが、そのなかのperipheral sensitizationがどのように発症するか、その機序の一つを明らかにしたものです。
カプサイシン受容体VR-1、現在はTRPV1と呼ばれていますが、このイオンチャンネルを欠失させたマウスでは痛みを伴う熱刺激の受容が減弱し、炎症に伴うthermal hyperalgesiaが生じないことが示されていました。しかしながら、どのようなシステムがTRPV1を変化させて炎症に伴うthermal hyperalgesiaを起こさせるのかはわかっていませんでした。
炎症刺激→皮膚NGF増加→知覚神経に存在するtrk-A(NGF受容体)活性化→p38MAPキナーゼのリン酸化→TRPV1の発現が増加というストーリーです。TRPV1が炎症性疼痛を惹起するメカニズムとしては蛋白リン酸化によるTRPV1の活性化を調べる論文が多かった中で、最終ゴールをTRPV1発現増加に設定してあるところがユニークです。

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