2009年9月7日月曜日

Spinal Microglial Expression and Mechanical Hypersensitivity in a Postoperative Pain Model

Anesthesiology 2009 111 640-648
脊髄におけるマイクログリアの活性化が末梢神経損傷モデルの疼痛発症に関与する、というか、すごく重要である、ということは非常に有名です。最近では末梢神経損傷モデルだけではなくて、例えば骨ガン転移モデルでも脊髄グリア細胞の活性化が報告され、脊髄におけるグリア細胞の活性化は慢性疼痛に共通した現象あるいは根本的な原因なのではないか?という仮説がいろいろなモデルで検証されています。
そのような状況でこの論文は術後痛モデルにおけるマイクログリアの活性化、特にマイクログリアにおけるp38MAPKのリン酸化とincision painの関係について報告しています。
incisionモデルを作成して脊髄のOX42とp-p38の免疫染色をしています。SNTという神経損傷モデルと同様、OX42陽性細胞とp-p38陽性細胞が増加しています。マイクログリアの活性化を抑制するミノサイクリンをincision painモデルの動物に投与すると、OX42陽性細胞の増加は抑制されますが、痛覚過敏は減弱しません。同じ用量のミノサイクリンはSNTには効果があります。p38抑制剤SB203580についても、SNTで効果のあった用量をincision painに投与しても痛覚過敏は抑制されませんでした。
ちなみに別種のp38阻害剤をincision painモデルに前投与した研究ではmechanical allodyniaの発症は抑制されるようです。阻害剤の種類や投与のタイミングなども結果に関係するのでしょうか。

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