2009年12月11日金曜日

Injury-induced mechanical hypersensitivity requires C-low threshold mechanoreceptors

Nature 462, 651-655 (3 December 2009)
グルタミン酸の小胞体トランスポーターの中で一番最近発見されたのがVGLUT3で、これまでは発現解析が中心に行われていたようです。このVGLUTがDRGの一部のニューロンに発現していて、どうやら特殊な役割、すなわち、組織損傷後のmechanical hypersensitivityに関与していることを報告した論文です。
Figure1でVGLUT3の発現解析を示しています。DHではL1&L2、DRGでは小型C-fiberニューロンに存在していて、その数はそれほど多くない模様です。全体の10%程度のようです。
Figure2はKOマウスの行動解析です。冷・熱刺激への反応は野生型と同等、機械刺激の閾値もフォルマリン刺激後の反応も同じですが、強い機械刺激への反応はKOマウスで減弱しているようです。脊髄WDRニューロンへの電気生理ではpinchに対する活動電位の発生数がKOで減弱しています
Figure3では炎症性疼痛・神経損傷・incision painそしてカプサイシン刺激後の熱と機械刺激に対する反応性をKOと野生型で比較しています。いずれのモデルでもmechanical hypersensitivityが減弱していることがわかります。
Figure4ではVGLUT3陽性DRGニューロンの電気生理的characterizeをしています。VGLUT3+ニューロンは弱い機械刺激と冷刺激に反応し、熱刺激への反応は乏しい特徴があるようです。このような特徴をもつニューロンはC-LTMR (low threshold mechanoreceptors)に分類されるようです。
機械的刺激による痛覚過敏は臨床的にも問題になることが多く、動物の行動解析でも強い反応がでますが、このような現象がDRGのわずか10%足らずのニューロンの活動性に帰結しうるということは驚きです。

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