2011年8月7日日曜日

脊髄のNO

脊髄におけるNOの役割は疼痛を増悪させるという結果と抑制させるという結果があるとのこと。今回はNOが脊髄における疼痛抑制にどのように働くかを報告した2報。
JBCより
Nitric oxide inhibits nociceptive transmission by differentially regulating glutamate and glycine release to spinal dorsal horn neurons. J Biol Chem. 2011
NOが脊髄後角ニューロンの電気活動にどう影響するか、パッチクランプによって調べた論文。グリシン作動性抑制ニューロンを賦活化することとグルタミン酸作動性興奮性ニューロンを抑制する作用があるが、GABAニューロンへの影響はない。グリシンおよびグルタミンへの影響はいずれもpre-synapticである。グリシン作動性ニューロンへの作用はsGC-cGMP-protein kinase Gを介するとのこと。
J Neurosciより
CNGA3: A Target of Spinal Nitric Oxide/cGMP Signaling and Modulator of Inflammatory Pain Hypersensitivity. J Neurosci. 2011
CNGというイオンチャネルはヌクレオチドが結合することでチャネルが開き細胞内カルシウムが上昇する。CNGの1つCNGA3が脊髄後角にあって、NO/cGMPの下流のシグナリングとして働いていることを示した論文。CNGA3の作用を抑制すると疼痛は増悪するので抑制系ニューロンを賦活化させる方向に働いているようだ。上記論文とあわせるとグリシンの放出をうながす方向に働くのだろうか。

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